「サンペレグリノ ヤングシェフ 2016」
決勝進出者へのインタビュー

2016年9月22日
数ヵ月にも及ぶ激しく感動的な戦いを終えた20人の地区のファイナリストは、10月13日から3日間、ミラノ(イタリア)で開催される「サンペレグリノ ヤングシェフ 2016」決勝大会の準備に余念がありません。
シグネチャー・ディッシュ完成後、20人のファイナリストに話を聞きました。
あなたのシグネチャー・ディッシュはどのように独創的だと考えますか?
「シンプルさ、サステナビリティと無駄をゼロにするということを兼ね備えています。」と、イギリス/アイルランド代表のジョージ・カタラスはオリジナルメニューの「イシビラメ丸ごと」について語りました。
東ヨーロッパ地区代表のロドリゴ・サンドールは、「すべての食材は地元産、100kmも離れていない地域のものです。」と彼のシグネチャー・ディッシュオの「マンガリカの頬肉とカラメルライズしたカリフラワーのピューレ、レーズンのクーリ、ビートルートのトルテリーニ」について語りました。
「日本の四季の美しさと豊かな色彩を一皿で表現していることです。私は鴨を丸ごと使っていて、いろいろな調理法で味わっていただけます。鴨は各シーズンの素晴らしさを包み込んで表現する主人公になります。」と、日本のファイナリスト古谷聖良は自身のシグネチャー料理「日本の四季」について述べました。
あなたのシグネチャー・ディッシュに影響を及ぼしたのは何ですか?
「この料理は私にとって料理人としての集大成で、ニュージーランドで入手できる最高の食材を使っています。料理の創造性についてはイタリア料理の影響を受けているのは明らかですが、味付けはフランスの影響です。」とパシフィック/オーストラリア地区代表のレスリー・ホットーは「マッシュルーム、松の実、トリュフのポテトニョッキ」について語りました。
「この料理は菜園の風味と食感を表現しています。庭の手入れをするように手を加えてました。それぞれが尊重しあってそのものの風味を残しています。」と、スイス地区代表のアンソフィー・トゥーリンズは「ほし草で燻製したスモークサーモンのマリネ、菜園の野菜、ロケット、青りんご、ジンジャーソース、薬味とフラワー」について語りました。
「私のシグネチャー・ディッシュの影響は私の好きな食材と祖父です。祖父が大好きなので、祖父を彷彿させるものを作りたいと思いました。祖父の秘密の隠し場所にはいつもキャラメルとリコリスがあります。ですからこの味を使ったものを作ろうと思いました。もう一つの大きな影響力はダニエル・ハム シェフです。」とカナダ地区代表のショーン・マクドナルドは自身のシグネチャー「フェンネルと一緒に塩漬けし、鍋でローストしたダックと、キャラメライズされたニンジン、フェンネルのピクルスのローストデーツジャムとスターアニスジュース風味」についても語りました。
あなたは最終的に料理を仕上げるために、「サンペレグリノ ヤングシェフ」のメンターとどのように協力しあっていますか?
「このように経験豊かなメンターがいるということはすばらしいことです。カール・ハインツ・ハウザーは私に貴重な料理と技をおしえてくれます。」とドイツ/オーストリア地区代表のマチアス・ウォルターは話しました。
「よく電話で話しますが、たくさん助言をくれます。9月には彼に会いにレストランに何回か訪ねていき、決勝戦の料理を形にしたいと思っています。」イタリア地区代表のアレッサンドロ・サルバトーレ・ラピサルダは語りました。
「ドミニクシェフと私はミーティングを重ね、料理のあらゆる面を調整しました。料理を通して何を伝えたいかということに焦点をあて、料理そのものが表現できるような術を彼女から学びました。」とアメリカ地区代表ミッチ・リーンハードは話しました。
なぜ料理をキャリアとして選びましたか?
「私は祖母と母と一緒にキッチンにいるのが好きでした。幼かったので家族がそう仕向けたのかもしれません」北東アジア地区代表のマッテオ・ゾナレッリは語りました。
「小さいころ毎週日曜日には祖母が丹精、愛情を込めて家族のために食事をつくってくれました…彼女がそうしたように、私は仕事でお客様に対してその情熱を持ち続けたいと思っています」と、ベネルクス地区代表のアンドレア・ミアコーラ。
プロとしての夢はなんですか?
「先住民サプライヤーのネットワークを作って、もっと多くの人に食材を利用してほしい」とは、ラテンアメリカ地区代表ダニエル・ネイツ。
「懸命に働いてシェフとして、人として成長したいです。ベストを尽くしたいというのが私の信条です。でも、ノルウェー料理をさらに拡大させたいです。」と語るのは、スカンジナビア地区代表ニコライ・シュミット・スカドボルグ。
「中央ギリシャの山岳地帯にオーガニック農場を持ちたいです。具体的には私が育ったケンタウルス山に、です。」と語るのは、地中海地区代表のニコラス・ビリス。
このコンクールで最も刺激を受けること、やりがいを感じるのはどのようなことですか?
「私にとって世界一のメンターである、アンドーニ・ルイス・アドゥリズと知り合えたこと。一緒に仕事ができる喜びと、ムガリッツに行ったこと。ミラノで開催される「サンペレグリノ」のこのプロジェクトを楽しめること、19人の若手料理人と、彼らのメンターとも知り合いになれたこと。」と、デイビッド・アンドレは答えました。
「会場の雰囲気はわくわくします。世界中のベストヤングシェフと腕を競える機会がとても刺激的でチャレンジング」と、ロシア/バルティック/CIS地区代表のヘズレ・ベルディエフ。
「最も刺激となり挑戦と感じる要素は世界中の才能あるシェフと競うことです」と語るのは、東南アジア地区代表のタラン・バーティア。
優勝したら何をしますか?
「いろいろな国のシェフと情熱を共有したい、もっと旅行をして、自分の料理の域を広げたい」とフランス地区代表の安發伸太郎は話しました。
「この機会を利用して他のシェフとともに腕を磨き、ファインダイニングのコンセプトを作り上げるための知識を向上させたい。あとは、フードチャリティーコンセプトを立ち上げたい、世界中のストリート(屋台、トラックやポップアップレストラン)フードのような形式のものです」アフリカ/中東地区代表グレゴリー・バーガーは話しました。
「優勝が終点ではなく、出発点だと思います。世界中の人に中国、中国の食材、中国の文化を理解してほしい」と、中国地区代表のチャン・リウは語りました。